奥歯を閉じると、下の前歯が見えなくなるくらい閉じすぎになる
奥歯を閉じると、前歯が深く咬み込み下の前歯がほとんど見えなくなるくらい閉じすぎになる症状です。蓋(ふた)が過ぎる と書いて(かがい咬合)と言います。
下の前歯が上の前歯の後ろの歯茎に咬んでいることもあります。このような場合、年齢が進むにつれて下の前歯が歯茎に当たって歯茎が傷つき、その場所の骨が吸収してしまうこともあります。また、下顎が奥に押し込まれることから、顎関節に悪影響を及ぼすこともあります。
なるべく成長の残っている時期に改善することが望ましい不正咬合です。若くて抵抗力のあるうちは自覚症状がほとんどありませんが、時間の経過とともに、ますます噛み合わせが深くなっていく傾向があり早期発見・早期治療が望まれます。
出っ歯・叢生・過蓋咬合の治療例/第1期矯正歯科治療/非抜歯



9歳のお子様で、前歯に凸凹があり、下の前歯が上の前歯の後ろの歯茎のところに咬んでいました。
この時点では歯を抜かず、お家にいるときだけ機能装置を使用してもらい、上下歯列の拡大と下顎の成長促進を行いました。第1期矯正歯科治療によって前歯の凸凹や深いかみ合わせはほとんど解消しました。
個々の歯を理想的な位置へと誘導するには、永久歯が生え揃う中学生頃から第2期矯正歯科治療を行います。
出っ歯・過蓋咬合の治療例/中高生/抜歯

17歳で歯が出ているのを改善したいと来院されました。
下の歯列に対して上の歯列が前方にあり、下の前歯が上の前歯の後ろの歯茎に咬んでいました。
上下の前後差が大きかったので、上の小臼歯を2本抜歯し、歯科矯正用アンカースクリューを併用し、マルチブラケット装置で治療を行いました。
これらの治療によって、出ていた上の前歯は後ろに移動し、下の前歯は上の前歯にきちんと噛むようになりました。また、歯列はきれいに整い、お口も閉じやすくなりました。
噛み合わせが深い(過蓋咬合)/成人/非抜歯

35歳で歯が出ているのを気にされて来院されました。
上下の前後的なバランスは問題ないのですが、垂直的には咬み込み過ぎていて、下の前歯が上の前歯の後ろの歯茎に咬んでいました。
下顎が後ろに押し込まれているため、顎関節にも症状がありました。
骨格的には 咬む力の強いタイプであり、このような場合はできるだけ歯を抜かないで治療する方が良いとされています。
この方の場合も歯を抜かず、マルチブラケット装置で治療を行いました。
これらの治療によって、上の前歯の後ろの歯茎近くに深く咬んで、前からほとんど見えなかった下の前歯は、被蓋が適正に整い、きれいに見えるようになりました。
また、歯列の凸凹もきれいに整い、バランスの取れたお口元になりました。
治療費について
早期矯正治療(こどもの治療)
初診相談 | ¥1,100 |
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検査・診断料 | ¥66,000 |
小児歯列の矯正 (1期治療/予防矯正) | ¥264,000 |
・消費税込の表記になっております。
・矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。
永久歯に生えかわって永久歯列の治療へ移行した場合
永久歯列の矯正(2期治療/本格矯正)
(下記の永久歯列の矯正治療費)−(1期治療での料金「264,000円」)
<標準的な1期治療期間と通院回数>
治療期間は1~2年で12~24回程度の通院となります。
<標準的な1期治療費用>
初診相談料¥1,100+検査・診断料¥66,000+1期矯正治療基本料+¥264,000+(¥3,300×12~24回)
永久歯列の矯正
初診相談 | ¥1,100 |
---|---|
検査・診断料 | ¥66,000 |
表側からの矯正治療 (メタルブラケット) | ¥660,000 |
表側からの矯正治療 (セラミックブラケット) | ¥726,000 |
マウスピース型(カスタムメイド) 矯正歯科装置(インビザライン・透明アクリルプレート ※1)) | ¥880,000 |
上は裏側/下は表側の矯正治療 (リンガル/セラミック) | ¥990,000 |
裏側からの矯正治療 (リンガルブラケット) | ¥1,100,000 |
カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置 (インコグニト ※2) | ¥1,320,000 |
・通院毎に調整料が3,300円かかります。
・消費税込の表記になっております。
・矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。
・分割によるお支払いも承っています。ご相談ください。
標準的な永久歯列の矯正治療(2期治療)期間と通院回数
<標準的な永久歯列の矯正治療(2期治療)期間と通院回数>
2~3年で24~36回程度の通院回数となります。
<標準的な永久歯列の矯正治療(2期治療)費用>
メタルブラケットの場合
初診相談料¥1,100+検査・診断料¥66,000+矯正治療基本料¥660,000+(¥3,300×24~36回)
セラミックブラケットの場合
初診相談料¥1,100+検査・診断料¥66,000+矯正治療基本料¥726,000+(¥3,300×24~36回)
マウスピース型(カスタムメイド)矯正歯科装置(インビザライン・透明アクリルプレート)
初診相談料¥1,100+検査・診断料¥66,000+矯正治療基本料¥880,000+(¥3,300×24~36回)
ハーフリンガル(上は裏側:カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニト)+下は表のセラミックブラケット)の場合
初診相談料¥1,100+検査・診断料¥66,000+矯正治療基本料¥1,100,000+(¥3,300×24~36回)
フルリンガル(上下裏側:カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニト))の場合
初診相談料¥1,100+検査・診断料¥66,000+矯正治療基本料¥1,320,000+(¥3,300×24~36回)
薬機法未承認医薬品「インビザライン」「インコグニト」について
※1 マウスピース型(カスタムメイド)矯正歯科装置(インビザライン)について
- ・インビザラインは、医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。
- ・インビザラインは、アライン・テクノロジー社の製品であり、インビザライン・ジャパン社を介して入手しています。
- ・国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。
- ・インビザラインは、1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けています。
- ・インビザラインは、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
※2 カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニト)について
- ・インコグニトは、医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。
- ・インコグニトは、3Mユニテック社の製品であり、正規代理店を介して入手しています。
- ・国内にもリンガルブラケット矯正装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。
- ・インコグニトは、2001年にCEマーキング(欧州適合性評価)を取得しています。
- ・インコグニトは、完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
医療費控除
健康のために行う矯正治療(歯列矯正)は医療費控除の対象になります。
その年に支払った医療費合計額から10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等5%の金額)を引いた額が医療費控除額となります。医療費控除額に所得税の税率を掛けた額が還付額(戻ってくる額)となります。
所得税率が10%の人は10%が還付され、40%の人は40%が還付されることになります。
詳しくは、国税庁のホームページをご参照ください。
矯正歯科治療における一般的なリスク・副作用
- ① 矯正歯科装置をつけた後しばらくは違和感、痛み等があります。
- ② 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- ③ 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者様の協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- ④ 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
- ⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなる可能性があります。
- ⑥ 矯正治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- ⑦ 治療後に後戻りが生じる可能性があります。
症例と治療法について
当ページでご紹介しているのは一例です。
歯科矯正の治療期間や治療結果は、矯正を希望される方の年齢や顎の状態、歯の大きさや歯並びの程度などによって個人差があります。
当院では、歯並びの状態だけではなく、治療される方の生活習慣や既往歴また何を希望されているか、など様々な要因を考慮し、その方に合った矯正方法・治療費などをしっかりと説明しながら計画的に治療を進めています。
治療後の変化を含めた症例写真は、当院にてご覧になることができます。
ご自身の歯並びの治療について詳しく知りたい、お子様の歯並びが気になるなど、歯列矯正でお悩みの方に、症状の確認と適切なアドバイスを行っていますので、お気軽にご相談ください。